驚くゴミ屋敷の実態!自分も予備軍!?原因や予防法・解消法を紹介
お役立ちコラム

家の内外にゴミを溜め、悪臭や害虫の発生、崩落や火災などのリスクがあるいわゆる”ゴミ屋敷”は、実は想像以上に身近な問題です。
家族や友人、あなた自身が当事者になる可能性も大いにあるのです。
当コラムではゴミ屋敷の実態をお伝えし、ごみ屋敷になってしまう原因を解説するとともに予防法や解消法をご紹介します。

誰もが驚くゴミ屋敷の実態!隠れゴミ屋敷も多数存在する

誰もが驚くゴミ屋敷の実態!隠れゴミ屋敷も多数存在する

ゴミ屋敷の件数は全国で5,224件。

しかし実態把握されていない潜在的なゴミ屋敷の件数はそれ以上だと言われています。

 

全国のゴミ屋敷認知件数は過去5年で5,224件

環境省が全1,741市区町村を対象にゴミ屋敷事案についてのアンケートを実施。
過去5年間(2018年4月~2022年9月)の間にゴミ屋敷を「認知している」と回答したのが661市区町村で計5,224件でした。

 

ほとんどが市民からの通報で発覚

ゴミ屋敷事案の認知方法は「市民からの通報」が最も多く88.7%、次いで「パトロールによる把握」23.1%となっています。

通報によって発覚するゴミ屋敷というのは、屋外にまでゴミが溢れているようなケースがほとんどです。
従って、周囲に気付かれていない潜在的なゴミ屋敷の数は5,224件を大きく上回ると考えられます。

 

ゴミ屋敷に対する条例がある市区町村はわずか5.8%

ゴミ屋敷事案に対応するための条例が制定されているのは101市区町村のみで、「制定予定あり」「検討中」があわせて55市区町村。

1585市区町村では「制定予定なし」との回答で、まだまだ条例の整備は追いついていない状態です。

*参考サイト
令和4年度「ごみ屋敷に関する調査報告書」(令和5年 環境省)

 

あなたもゴミ屋敷予備軍?調査でわかったゴミ屋敷化の可能性

あなたもゴミ屋敷予備軍?調査でわかったゴミ屋敷化の可能性

株式会社クオーレが実施した調査によると「自分は片付けられる人だと思いますか?」との問いに対し「思わない」と回答したのが52%という結果に。

また「部屋を片付けられない」と悩むことが「よくある(25%)」「たまにある(35%)」を合わせると60%もの人が片付けに関して悩んだ経験があることがわかりました。

片付けられない理由としては「ものが多い(51%)」が最も多く、次いで「面倒くさい(47%)」「捨てられない(39%)」と続いています。

(N=300人、複数回答、2022年10月5日~10月19日に実施したインターネット調査による。
*「【300名に調査】あなたは片付けられる人?片付けられない人?」(株式会社クオーレ:2022年)より引用

 

ゴミ屋敷ができる原因には「物が多い」「物を捨てられない」「忙しくて時間がない」などが挙げられ、これらは片付けに悩む人達と共通する特徴です。

つまり片付けが苦手だと感じている人達は、何かきっかけ(病気やケガ、孤立化など)があればゴミ屋敷化する可能性が高いゴミ屋敷予備軍でもあるのです。

*参考サイト
【300名に調査】あなたは片付けられる人?片付けられない人?(株式会社クオーレ:2022年)

 

ゴミ屋敷ができる原因8つとゴミ屋敷のリスクを解説

ゴミ屋敷ができる原因8つとゴミ屋敷のリスクを解説

原因のいくつかに該当していても片付いた家に暮らす人もいますが、ゴミ屋敷住人の場合は複数個からほぼすべてに当てはまるようです。

 

ゴミ屋敷ができる原因

物が多い

衝動買い、収集癖、同じ物をいくつも購入、など。物が多ければ多いほど片付けは困難になる。

物を捨てられない

物を捨てることに罪悪感を感じる、もったいない、損をするように感じる、など。

不規則な生活

夜勤がある、昼夜逆転の生活、など不規則な生活でゴミ出しができない。

忙しくて時間がない

多忙で疲れていて、片付けやゴミ出しをする余裕がない。

周りに人の目がない

一人暮らし、自宅に人を招かないなど、人目を気にしたり指摘されたりする機会がない。

体が不自由

加齢や後遺症、ケガなどにより片付けが困難。

認知能力の低下

加齢、認知症などが原因で、必要な物と不要な物の判断ができない、散らかっていると自覚できない、など。

病気(うつ病、精神障害、発達障害、セルフネグレクトなど)

片付けられない、捨てられない、物を溜め込むなどの症状を伴う病気は多数存在。

 

ゴミ屋敷を放置するリスク

生活しづらい、失くし物が増えるといった問題の他に、見過ごせない深刻なリスクがあります。

健康被害

落下物やゴミに躓き負傷する、ホコリやカビによるアレルギー発症、免疫力低下によるウイルス感染もしやすくなります。

害虫、害獣被害

生ゴミの臭いに誘われて害虫や害獣が侵入し繁殖します。

火災

ゴミ屋敷内は可燃物の山。わずかな火種でも引火しやすくすぐに燃え広がります。

実際に寝タバコやトラッキング現象などでゴミ屋敷火災が発生した事例が報告されています。
大量のゴミが障害となり逃げ遅れる危険性があるばかりか、近隣住宅まで延焼する恐れもあるのです。

また屋外に可燃物が放置されている家は放火犯に狙われやすいというデータもあります。

トラッキング現象

さしっぱなしのコンセントと電気プラグの隙間にホコリが溜まって湿気を帯び、放電が起きて発火する現象

周囲の人との関係悪化

周辺住民から苦情が入りトラブルにまで発展したり、賃貸の場合、管理会社や大家さんから退去を求められたりすることもあります。

精神面への影響

散らかった部屋では脳が休まらず集中力や生産効率が下がる他、メンタルヘルスにも影響します。

ストレスや憂鬱といった精神状態を誘発し、やがては精神疾患を発症するまでに至ることもあります。

 

*参考サイト
デスクが散らかっていると集中力も生産性も低下する(2019年)

 

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ゴミ屋敷化を防ぐためにできること!5つの予防法を伝授

ゴミ屋敷化を防ぐためにできること!5つの予防法を伝授

定期的な片付け・掃除を習慣にする

「毎日〇分間だけ」「毎週何曜日に」など、続けやすいルールを作って習慣化しましょう。 

  • 毎日5分間だけ掃除する
  • 毎週水曜日に部屋を片付ける(今週はリビング、来週は台所など)
  • 半年に1回不用品の見直しと処分をする など

「買う」と「捨てる」はワンセットに

新しい物を買ったら同じ数だけ古い物を捨てて、物の総数を増やさないようにしましょう。

  • 服を一着買ったら、着ていない服や古い服を一着捨てる
  • 消耗品はストックする数を決めておく
  • 収納スペースに入る数以上は買わない など

 

「いつか使うかも」はほぼ使わない

ずっと放置していた物は今後もほぼ確実に使いません。潔く処分しましょう。

  • 1年または2年以上使っていないものは処分する など

捨てることに抵抗があるなら「売る・リサイクル・寄付」

リサイクルショップやフリマアプリでの売却、施設などへの寄付を検討しましょう。 

  • メルカリで売却、ジモティーなどの掲示板アプリで人に譲る
  • 学校や図書館などの施設、NPO団体に寄付する など

人とかかわりを持つ

人間関係が希薄になると片付け意欲が減退するうえに、散らかった部屋を指摘してもらえる機会もなくなります。
心を許せる人と交流を持つことはストレスの解消にも。

  • 家族や兄弟と連絡を取り、お互いに気にし合う
  • 友人や恋人を定期的に家に招く など

どうしても自分では片付けできないという人は、ハウスクリーニングや家事代行サービスを利用して定期的に片付けてもらうのがおすすめです。

当然費用はかかりますが、ゴミ屋敷化してから片付けるほうが時間・労力・費用ともに嵩みます。

何より、心地良い住環境で過ごせることは生活の質を向上させ、肉体的・精神的にも健やかで幸福度の高い毎日を得られるでしょう。

*関連コラム
片付け上手な人は捨て上手!どんどん捨てるコツやメリットを紹介

 

ゴミ屋敷の解消法は2つ!自力でor専門家に依頼する

自力で片付ける

自力で片付けを完遂するには以下の5つ、とくに最初の3つの条件が揃っていることが重要です。

1)部屋数が3部屋以下
2)ゴミの量がひざ丈以下
3)水回りが使用できる
4)片付け時間が確保できる
5)手伝ってくれる人がいる

自力でのゴミ屋敷の片付け手順については、下記のコラムで詳しくご紹介していますのでご参照ください。

*関連コラム
ゴミや域の片付けは何日かかる?「自分でor業者依頼」の目安は?

 

専門家に依頼する

自力では難しいという人は専門家を頼りましょう。

ゴミ屋敷片付け業者

大量にゴミが溜まっている場合は、ゴミ屋敷片付け業者に任せるのが1番です。

ゴミの分別から搬出、処分はもちろん、要望にあわせて害虫駆除や消臭、除菌作業などにも対応してくれます。

生前整理業者

ゴミというより物が多いモノ屋敷になっている場合で、老後や死後に備えたいという人には生前整理業者がおすすめです。

手放すべき物とそうでない物の判断に迷っても的確にアドバイスしてくれます。
また、年を重ねても生活しやすい収納方法の提案や遺言書作成のサポート、相続関係の相談にも乗ってくれます。

整理収納アドバイザー

ゴミの量が比較的少ない場合で、整理整頓が苦手なために散らかしてしまう人には整理収納アドバイザーがおすすめです。

仕事や趣味など、依頼者のライフスタイルにあわせて生活動線を考え、無駄のない収納方法を提案してくれます。

まとめ

筆者自身も片付けに苦手意識を持っていますが、同じように感じている人は2人に1人もおられます。

また、片付けが得意な人でも病気やケガ、加齢、ストレス、人間関係の破綻などをきっかけとして満足に片付けできなくなくなることもあります。

つまり片付けが苦手な人はもちろん、誰しもがゴミ屋敷の住人になる可能性を秘めているのです。

ゴミ屋敷化を防ぐために、今の内から自分にあった片付け習慣を身に付けましょう。

そして、もし病気や身体的な問題などが原因で片付けができない、あるいはできなくなった場合には、医師や専門家、行政、家族、友人などを頼り一人で抱え込まないようにしてくださいね。

 

この記事の執筆者

執筆者

株式会社プログレス
編集部 S・A

遺品整理の経験から不用品を整理する重要性を実感。
片付けについて専門的なことを学び、困っている人の助けになりたいとプログレスへ入社。
「知識のない人にもわかりやすく伝える」を信条にプログレス各種サイトのコラムの執筆を担当する編集部きっての女傑ライター。

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