片付け上手な人は捨て上手!どんどん捨てるコツやメリットをご紹介
お役立ちコラム

物を手入れして大切に長く使う文化が根付いていた日本ですが、高度経済成長期以降、大量生産・大量消費が一般的になり身の回りに物があふれるようになりました。
多様な品が気軽に手に入るようになった半面、「家の中が物でいっぱい」「片付けられない」「物が捨てられない」と悩む人も増えています。
そんな中、いつも部屋がきれいな人や整理整頓が上手な人もおられます。
片付け上手な人と捨てられない人では何が違うのでしょうか?
このコラムでは片付け上手な人に倣い、物をどんどん捨てるコツ、捨てることで得られるメリット、捨てる際の注意点などをお伝えします。

捨てられないのはなぜ?

捨てられないのはなぜ?

この章では片付けられない人の特徴と捨てられない原因をご紹介します。

片付けられない人の特徴

・無計画な買い物(衝動買い、似たような物ばかり買う、家にあるのにうっかり購入など)
・収集癖がある
・使用する場所や頻度、部屋の動線を考えずに物を置く
・使った物を出しっぱなしにする
・片付け習慣がない
・捨てるのがもったいない(損をするように感じる、後から後悔しそう)
・どれを捨てればいいのかわからない

 

物を捨てられない原因

・捨てることに対する罪悪感や抵抗感
・捨てるか残すかの判断ができない
・発達障害などの病気

 

私たち日本人は、幼い頃から「物を大事に」「もったいない」と言い聞かされて育ってきた人も多いでしょう。
筆者もそうです。
このような背景もあり、捨てることに対する罪悪感や抵抗感を感じる人はとても多いように感じます。
また、発達障害や認知症などの疾患や身体的な問題から片付けられない人も一定数おられます。

 

どんどん捨てて片付けるメリット

どんどん捨てて片付けるメリット

時間やお金の損失を減らせる

散らかっていると失くし物が増え、探す時間、見付けられずに再度購入する費用など、時間とお金が余計にかかります。
『気が付くと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ(リズ・ダベンポート著)』によると平均的なビジネスパーソンは年間150時間も探し物に費やしているそうです。

 

*参考サイト

「探し物で使う年間150時間は、どうしたら減らせるか」PRESIDENT Online

 

片付いた部屋なら、自分の大切な時間とお金を有意義に使えるようになります。

 

家事がしやすく健康的に

散らかった部屋では家事を行う際に「物を避ける」「一旦片付ける」などの手間が増えるうえに、それが面倒になり家事頻度も減少する傾向に。
きれいな部屋なら、手間や労力を減らせて家事もしやすくなりますし、清潔な環境は健康面にも良い影響があります。

 

心にゆとりが生まれる

無秩序な状態が常に視界に入っている環境では、脳が疲弊して集中力の低下や生産効率が下がることが、ある研究で判明しています。
また、散らかった状態はメンタルヘルスに影響し、ストレスや不安、憂鬱などを引き起こす恐れがあり、孤独感が増し幸福感は低ってしまうという研究結果もあります。
どんどん捨てて片付けることで、これらの悩みから解放され心にゆとりが生まれます。

 

*参考サイト
片付け行動の心理学的研究~青年後期と成人初期を対象とした検討~(2020年:目白大学大学院 心理学研究科 心理学専攻 博士論文 元井沙織)

デスクが散らかっていると集中力も生産性も低下する(2019年)

片付け上手な人がやっている!どんどん捨てる5つのコツ

片付け上手な人がやっている!どんどん捨てる5つのコツ

理想の部屋をイメージする

最初に、どんな部屋にしたいか、そこに住んでいる自分も含めてイメージしてみましょう。
理想の部屋とそこに住む自分が持たない物や着ていない服は要らない物ということになり、具体的な片付けの方向性とゴールが明確に。
ゴールが定まれば迷うことも減り、捨てやすくなります。

 

思い入れの少ない物から片付ける

写真や思い出の品、趣味の物などは捨てるか・残すかの判断に時間がかかります。
まずは感情的にならずに捨てられるものから片付け始めましょう。

 

捨てる基準や収納場所を決める

「2シーズン以上着ていない服」「2年以上使っていない物」など、捨てる基準を決めておくと悩みにくくなります。
今後も使う道具類は、同時に使う物をまとめ、使用場所の近くに収納します。

 

作業時間や期限を決める

長時間作業すると肉体的な疲労はもちろん、判断力も鈍ります。
「20分間作業したら5分間休憩する」「1日1時間以内」など作業時間を決めましょう。
また、やりっぱなしにならないために「1か月後まで」「何月何日まで」というように無理のない最終期限を設定しましょう。

 

作業範囲を区切る

小さな範囲ごとに作業すれば成果が目に見え、その度に達成感を感じてやる気が継続しやすくなります。
机の引き出しの中、タンス1台など、少し物足りなく感じるくらいの範囲から始めましょう。

 

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どんどん捨てる時の注意点5つ

書類は内容を確認

権利書や契約書、マイナンバー通知カード、年金手帳、印鑑登録証など、大切な書類を誤って処分しないように注意し、決まった場所にまとめて保管しておきましょう。
郵便物なども中身を確かめてから処分するかどうか判断してください。
住所や名前のような個人情報が入っている物を捨てる場合は、ハサミやシュレッダーで粉砕、マーカーで塗りつぶすなどしましょう。

 

家族の物を勝手に捨てない

家族の物や皆で共有しているものは勝手に捨ててはいけません。
自分にとっては不用品でも家族にとっては大切な物かもしれないのです。
家族関係の亀裂になることもありますし、万が一、価値ある物を捨てた場合には器物損壊罪が成立することもあるのです。

 

迷う物は保留ボックスに

処分を迷う物は、その場で無理に判断せず保留にして段ボールなどにまとめておきましょう。
数カ月や1年など期限を決めて、その時に改めて判断を。
時間を置くことで冷静に取捨選択できることもありますし、「期限内で1度も使わなかった」など手放す決心がつくこともあります。

 

勢いで捨て過ぎない

片付け作業をしているとだんだん捨てることへのためらいが薄れ、勢いで捨て過ぎてしまう人がいます。
捨てる行為に高揚感を感じている状態では正常な判断ができず、後々捨てたことを後悔するかもしれません。
捨てる基準を見直す、数日ほど時間を置いてから作業を再開するなど、冷静になれる工夫をしましょう。

 

捨てることに抵抗感があるなら買取やリサイクル、寄付へ

捨てることに抵抗感や罪悪感がある場合は、不用品買取業者やリサイクルショップでの売却、施設やNPO団体などへの寄付を検討しましょう。
必要とする人がこれからも使い続けてくれると思えば、手放すことへの抵抗感も薄れるのではないでしょうか。

 

自力で難しい場合はプロの力を借りよう

自力で難しい場合はプロの力を借りよう

どう頑張っても「片付けられない」「捨てられない」「物量が多すぎて終わらない」という場合には専門家を頼りましょう。

 

ゴミ屋敷片付け業者

日用品や衣類が散らかっているだけでなく不用品やゴミも大量に溜まっている場合には、ゴミ屋敷片付け業者がおすすめです。
ゴミの分別や搬出もすべて任せられて、事前に「捨てないで欲しい物」「探してほしい物」などを伝えておけば、不要な物だけを選別して回収してくれます。
不用品・ゴミ回収、片付け作業、貴重品の探索、簡易清掃に加えて、不用品の買取をしてくれたり、片付け方法や整理整頓のコツなどをレクチャーしてくれたりする業者もあります。

 

生前整理業者

「荷物量が多い」「今後の生活を快適にしたい」「老後や死後、家族に迷惑をかけたくない」という方には生前整理業者がおすすめです。
片付け作業はもちろん、思い出の品など手放しにくし品の整理方法にも長け、老後や死後を見据えての片付け提案やエンディングノート・遺言書作成のサポート、相続関係についても相談できます。

 

整理収納アドバイザー

自分のライフスタイルにあわせた快適で機能的な住環境を作りたいなら整理収納アドバイザーがおすすめです。
便利な収納グッズやその使い方などの収納テクニックに優れ、生活や家事の動線にあわせた整理方法を提案してくれます。

 

 

まとめ

「理想の部屋をイメージする」「思い入れの少ない物から片付ける」「捨てる基準や収納場所を決める」「作業時間や期限を決める」「作業範囲を区切る」の”どんどん捨てる5つのコツ”は覚えておいて損はありません。

 

筆者も片付けが得意ではなく、物を出しっぱなしにしていて友人が来る前に慌てて片付けるということを繰り返していましたが、これらのコツを実践して部屋をきれいに片付けることができました。
とくに「理想の部屋をイメージする」は、「こんなソファがあって、ここに観葉植物があって」など具体的に考えることが楽しく、それを実現したいという気持ちが片付け意欲になり、放置していたものを思い切って捨てる決心もつきました。
現在では「後で片付けたらいいか」と思っても「いやいや、元の場所に戻すのに10秒もかからないんだから」と思い直してすぐに片付けるようになり、きれいな部屋を保つことができています。

 

誰しも最初から上手にできるわけではありませんが、繰り返し行って慣れていけばきっと「捨て上手・片付け上手」になれるはずです。
けれどもし、疾患や身体的な問題から片付けが難しい場合は、病院での適切な治療を優先し、その他の事情の場合は誰か(家族や友人、専門家など)を頼ってくださいね。

 

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この記事の執筆者

執筆者

株式会社プログレス
編集部 S・A

遺品整理の経験から不用品を整理する重要性を実感。
片付けについて専門的なことを学び、困っている人の助けになりたいとプログレスへ入社。
「知識のない人にもわかりやすく伝える」を信条にプログレス各種サイトのコラムの執筆を担当する編集部きっての女傑ライター。

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