ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付ける!準備物から片付け手順、コツまで解説!
お役立ちコラム

「ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるなんて到底無理」と思っていませんか。そんなことはありません!
もちろん、汚れの程度によっては業者に依頼しなければなりませんが、条件さえ整っていれば自力片付けることは可能です。
ただし、片付けを成功させるためには「事前準備」と「計画性」が欠かせません。

当コラムでは、スケジュールの立て方や準備物、片付けの手順やポイントまで詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

小西 清香氏(整理収納アドバイザー)

小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。

ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるための5つの条件

ゴミ屋敷を自力で片付けるための3つの条件

「ゴミ屋敷を自力で片付けたい」と思ったら、まずは以下に紹介する前提条件5つを満たしているかを確認しましょう。
自分で片付けられるレベルなのか、業者に依頼するレベルなのかを見極めることが大切です。
5つの条件を満たしていない場合は、ゴミ屋敷片付けの専門業者への依頼を検討しましょう。

自力でゴミ屋敷を片付ける5つの前提条件

・部屋数が少ない(3DKくらいまでの広さが目安)

・キッチンや洗面所などの水回りが使える

・生活に支障がない程度のゴミの量

・時間的に十分な余裕がある

・精神的・特性的な問題がない

●部屋数が少ない(3DKくらいまでの広さが目安)
部屋が広く物が多ければ、片付けに時間と労力がかかり、やる気も徐々に薄れていくでしょう。
自宅がゴミ屋敷状態で物が溢れているケースでは、3DKくらいの広さまでなら、なんとか自力で片付けられると考えておきましょう。
一軒丸ごとの片付け・掃除を希望するなら、専門業者への依頼を推奨します。  

●キッチンや洗面所などの水回りが使える
掃除をするには雑巾を絞ったり、汚れ物を洗い流したりする必要があるので、水回りが正常に機能していなければなりません。
シンクや洗面台などがゴミに埋もれてしまい水を使用できない状況なら、専門業者に片付けを依頼しましょう。

●生活に支障がない程度のゴミの量
家中に物が溢れていながらも住人が生活できているのであれば、単に物が多いためにゴミ屋敷になっていると考えられます。
この場合、必要な物と不要な物を仕分けて整理すればきれいに片付けられます。
天井近くまでゴミが積み上がっているような状態では、自力で片付けるのは現実的ではありません。

●時間的に十分な余裕がある
ゴミ屋敷・汚部屋の片付けには想像以上に時間を要します。
3DKまでの広さのゴミ屋敷を自力で片付ける場合、人数にもよりますが、所要時間は24時間~30時間程度と考えておきましょう。
一日7時間作業するとしても4日前後はかかる見込みです。
少なくとも数日間分の時間を作れなければ自力で片付けを行うのは難しいでしょう。
また、多忙ゆえに片付けができずゴミ屋敷になっているなら、根本的にその状況を改善しなければ意味がありません。
有給休暇を取得するなどして一時的に片付けができたとしても、忙しい日々に戻ればすぐにゴミ屋敷・汚部屋へ逆戻りしてしまいます。

●精神的・特性的な問題がない
溜め込み症や鬱病(うつ病)などの精神疾患を抱えている場合は、片付けよりも先に治療を優先しなければなりません。
ADHD、ASDなどの特性を持つ人の場合も同様です。
これらが要因となりゴミ屋敷や汚部屋になっている可能性が高いため、治療しなければいくら片付けてもまた散らかっていくでしょう。

自力で片付けられない場合は専門業者に依頼する

次のような場合は迷わずゴミ屋敷片付けの専門業者に依頼しましょう。

・3DK以上の広さ
・足の踏み場がないほどゴミが一面に溜まっている
・害虫・害獣が大量に発生している
・水回りが使えない
・短時間で片付けたい

*3DK以上の広さであっても、明らかなゴミだけでも自分で処分しておけば、業者に払う費用を抑えられます。
自力でできることは進めておくと良いでしょう。

ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるために欠かせない3つの準備

ゴミ屋敷を自力で片付ける方法

ゴミ屋敷の片付けは家庭で行う掃除の延長ではありません。
入念な事前準備が不可欠です。  

人手の確保とスケジュールの組み立て

自力で片付けられる条件が整っていても一人で取り組むのは無理があります。
家族や友人を最低でも3人以上集めて、2~4日をかけて片付ける計画を立てましょう。

誰かに知られるのは抵抗があるかもしれませんが、ゴミ屋敷から脱出するためには、周囲のサポートは欠かせません。
現状を理解してもらうことがゴミ屋敷を片付ける最初の一歩なのです。

全員で手分けしながら一気に進められれば効率的ですが、難しい場合は、人数や日にちを分けて一部屋ずつ片付けていきましょう。  

必要な掃除道具の準備と車両の手配

マスク、作業用手袋(軍手)、エプロン(または汚れてもいい服)

衛生面や作業効率を考えると必要です。
取り替え分を考慮して、人数分の3倍程度を準備しておけば安心です。  

大量のゴミ袋

自治体指定のゴミ袋が基本ですが、指定外でも問題がなければ、丈夫で破れにくい大きなゴミ袋を用意します。
ゴミの量にもよりますが、最低でも100枚以上は準備しておきましょう。  

新聞紙などの緩衝材、ガムテープ、紐

割れ物や先端が鋭利な物は包んで処分できるように新聞紙などの緩衝材を準備しておきましょう。
新聞紙を巻き付けるガムテープや、本や雑誌をまとめる紐などの梱包資材もあれば片付けが捗ります。  

掃除用具

片付けたあとに室内を掃除するための道具も必要です。
掃除機やフローリングモップ、雑巾、洗剤など基本的な掃除道具で大丈夫です。  

殺虫剤

生ゴミが多いとゴキブリやハエが間違いなく発生しています。
掃除前に部屋全体に効果がある霧状のゴキブリ駆除剤を使用し、片付け中は殺傷能力の高いスプレー式の物で対処すると効率よく作業できます。
蚊取り線香も重宝します。
小バエの退治とゴミの悪臭を和らげる効果があるので、ゴミに火が燃え移らないよう注意しながら、作業中は常に焚いておくといいでしょう。  

ゴミを積み込む軽トラックなどの車両

ゴミを集積所やゴミ処理センターに運ぶためには車両が必要です。
もし用意できない場合は、不用品回収やゴミ屋敷片付けの専門業者に回収のみを依頼することもできます。  

ゴミの回収日、ゴミ処理センターの利用条件を確認する

片付けたゴミを自宅に溜め込まないよう、自治体のゴミ回収日を必ず確認しておきましょう。
可燃ゴミや不燃ゴミなどゴミの種類によって集積所に出せる日は決まっています。
そのため、多種多様なゴミが混在しているゴミ屋敷の片付け作業をゴミの回収日に合わせて行うのは正直難しいと思います。
そのような場合は、自治体のゴミ処理センターに持ち込めば処分できます。
平日はほとんどの自治体で受け付けていますので、お住まいの自治体のホームページで受付時間や持ち込み条件を確認しておきましょう。

*大阪市でゴミを持ち込んで処分する場合

持ち込み手数料:10キログラムごとに90円
予約:必要(居住区またはゴミの発生区を担当する処理施設に電話予約する)

参照:大阪市『ごみの持ち込み』

ゴミ屋敷・汚部屋を効率的に片付けるための手順とポイント

ゴミ屋敷の片付け方

ゴミ屋敷状態の自宅の片付けを完遂するには、効率重視で進めるのが大切です。
ここでは、片付けの前日と当日の作業手順やポイントをご紹介します。

前日に殺虫剤を噴霧し害虫を駆除する

掃除の前日に霧状の駆除剤で室内に潜む害虫を駆除します。
小型のゴキブリや小バエはほぼ全滅し、大型のゴキブリもかなり弱らせることができます。

POINT

噴霧式殺虫剤を使用しても駆除が上手くいかない場合は、想像以上に大量発生している可能性が高いです。
判断を誤れば周辺住宅へ害虫被害が広がる危険性が高いため、専門業者に任せるのが賢明です。

入口・通路から片付けを始める

入口付近にあるゴミから片付け始め、次に搬出経路となる廊下などの通路を片付けます。
これは、まとめたゴミや不用品を効率的に搬出するためです。

作業中は必ず殺虫剤を携帯してください。
見かけなくてもゴミの下には大きなゴキブリや害虫が潜んでいるはずなので、噴射しながら作業すると進めやすくなります。

POINT①

重要なのは、とにかくゴミの量を減らすことです。
ペットボトルや空の弁当容器、缶類など、明らかにゴミとわかる物をどんどんゴミ袋に入れましょう。
ゴミかわからない物はとりあえず後回しで構いません。

POINT②

「とりあえず1㎡を10分以内できれいにする!」というようにスポーツやゲーム感覚で時間を決めて作業するとモチベーションを維持しやすくなります。
作業を苦痛に感じるかもしれませんが、工夫して片付けを楽しむことも大切です。

ゴミの量を減らしてから仕分けをする

部屋中の明らかなゴミを回収し終えたら、ゴミかどうかわからなかった物を仕分けます。
このときに「残す物」「捨てる物」「保留する物」に仕分けると作業がスムーズに進みます。
ただし、何でもかんでも「保留する物」に入れてしまうと片付けの意味がなくなるので、どうしても判断できない物だけを「保留する物」に仕分けましょう。  

仕分けのPOINT

①すべて処分するような気持で取り組む
現金や貴金属類を除いてすべて処分するなど、いらないと思うものはすべて処分しましょう。

②思い出の品物は量を決めて保管する
アルバムや写真、玩具類など思い入れのある品物は段ボール1箱に収めるようにするなど、量を決めて保管するとうまく整理できます。

③「今」必要のない物は処分する
ゴミ屋敷に住む人は「いつか必要になるから捨てられない」と思う傾向が強いですが、今必要なければ捨てましょう。
ゴミ屋敷片付けで大事なのは「いつか」ではなく、「今」必要かどうかです。

まとめたゴミを搬出し室内を掃除する

ゴミをすべて自宅から出したら、室内を掃除します。
掃除機でホコリを取り除いてから普段よりも入念にモップや雑巾がけをします。
とくに生ゴミやジュースの紙パックなどから出た浸出液は、強力な洗剤できれいに洗浄しなければ害虫が寄ってきます。


床や壁が腐食していたり、何度掃除しても汚れや臭いが再発したりする場合は、リフォームやハウスクリーニングで対処することも検討しましょう。

POINT

床や壁が腐食していたり、何度掃除しても汚れや臭いが再発したりする場合は、リフォームやハウスクリーニングで対処することも検討しましょう。

ゴミ屋敷・汚部屋の再発を防ぐための5つのコツを伝授

ゴミ屋敷・汚部屋の再発を防ぐための5つのコツを伝授

せっかく片付いてスッキリしたのに、またゴミ屋敷や汚部屋になってしまえば費やした苦労が水の泡に……。
ゴミ屋敷・汚部屋の再発を防ぐ5つのコツをお伝えしておきます。

①物は決まった場所に片付ける
整理整頓の基本は、それぞれの収納場所を決めることです。
文具類は同じ引き出しの中に収納するなど、物を種類ごとにわけて保管し、いつも定位置にしまうようにすれば失くす心配はありません。
また、「毎日5分だけ片付ける」「曜日ごとに掃除箇所を決める」など、片付けを習慣化する工夫をしましょう。

②保留した物は1カ月以内に仕分ける
時間が経つと忘れてそのまま放置してしまうおそれがあります。
それでは結局物が減らないので、遅くても1カ月を目途に処分しましょう。

③捨てるときのことを考えて物を買う
通常のゴミで出せない物は処分の機会を逃してそのまま放置しがちです。
新しく物を買うときは、処分方法を考えるようにしましょう。

④定期的に人を自宅に招く
定期的に友人や家族を自宅に招待すると部屋をきれいにする目的ができ、片付ける意欲が湧きやすくなります。
また自分では気にしていなかった場所も、人に指摘してもらうことで掃除が行き届いていなかったことに気付ける場合もあります。
筆者も離れて暮らしている母親を定期的に招き、片付けを行うモチベーションにしています。
きれい好きの母親から見ると掃除が甘い箇所があるようで度々指摘を受けますが、そのお陰で普段の掃除でも意識できるようになりました。

⑤行政や民間のサービスを上手に活用する
高齢、体が不自由などの理由から片付けやゴミ出しをするのが困難な場合は「地域包括支援センター」に相談しましょう。
介護支援などを通じて、ゴミ捨てをサポートしてくれるなどのサポートが受けられます。
また、多忙ゆえに片付けの時間が作れない人なら、片付けた後に散らかさない、ゴミを溜めない工夫がより重要になります。
仕事や生活サイクルを調整・改善することが何より大切ですが、すぐには難しいこともあるでしょう。
そのような時には、家事代行サービスやハウスクリーニングを定期的に利用するのも一つの方法です。

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ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるメリットとデメリット

自力で片付けるメリットとデメリット

ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるメリットとデメリットを確認しておきましょう。

ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるメリットは2つ

●費用が安く済む
業者に依頼するより費用を安く抑えられることが最大のメリットです。
もちろん、掃除道具や洗剤、殺虫剤などの費用はかかりますが、それほど大きな金額にはなりません。

 ●自分のペースで片付けられる
時間はかかっても自分のペースで片付けられるので、じっくりと取り組めます。  

ゴミ屋敷・汚部屋を自力で片付けるデメリットは4つ

●時間と労力がかかる
自力で片付ける場合はゴミを分類しなければならないので、とにかく時間と労力がかかります。
予想以上に体力や気力を消耗すると心得ておきましょう。  

●大量のゴミを自分で処分しなければならない
ゴミ屋敷の片付けではゴミ袋が何十袋にもなることがありますが、すべて自分で処分する必要があります。
集積所やゴミ処理センターへの搬出だけでも大きな負担がかかります。  

●消毒作業や掃除が隅々にまで行き届きにくい
ある程度の害虫駆除や消臭はできても、完全に除去するのは難しいかもしれません。
再発するたびに同じことを繰り返していては費用もかさむ一方です。
自力で対処できないと思ったら早めにハウスクリーニングや害虫駆除の専門業者に依頼しましょう。

●途中で挫折するケースも多い
ゴミ屋敷の片付けは非常に大変な作業のため、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
確実にゴミ屋敷・汚部屋を解消したいなら、専門業者に依頼するのが賢明です。

ゴミ屋敷・汚部屋に潜む危険!トラブル・健康被害・火災

ゴミ屋敷に潜む危険!問題点を解説

「自分の家の中が汚いだけで、誰かに迷惑をかけているわけじゃない」
このような独りよがりの考えは社会生活で通用しません。
ゴミ屋敷・汚部屋には、近隣住民をも巻き込む多くの危険がはらんでいることを認識しなくてはいけません。  

悪臭による問題

ゴミの中に生ゴミが混ざっていると強烈な腐食臭を放ちます。
特に春から夏の時期は悪臭がひどく、近隣住民からクレームを受けトラブルになる可能性も否めません。  

害虫や害獣の問題と健康被害

生ゴミを放置しているとゴキブリやハエなどの害虫やネズミなどの害獣はもちろんのこと、大量のホコリやカビによってダニも発生します。
住人自身の健康に被害が及ぶだけではなく、近隣住民にも被害を広めるおそれがあります。  

火災の危険

ゴミ屋敷は物が多いため、何かのきっかけで火がつけば一気に燃え広がります。
隣接する住宅や建物を巻き込んで大火災になる可能性も高く、非常に危険です。
大量のゴミに阻まれて逃げ遅れてしまう可能性もあり、最悪の場合では命を落とすことにもなりかねません。
また燃えやすい物が屋外に置かれている家は放火犯に狙われやすいとも言われています。 

まとめ

ゴミ屋敷を自力で片付けるのは不可能ではありません。
しかし、自力で対応できる部屋数やゴミの量にも限度があるため、人手の確保などの片付けられる条件を満たす必要があることを忘れてはいけません。
あまりにも手に負えない状態なら、ゴミ屋敷片付けの専門業者に依頼することを推奨します。
手伝ってくれる人たちが見つかり、自力で片付けができる条件が揃った方は、当コラムを参考にぜひ片付けに取り組んでください。

この記事の執筆者

執筆者

株式会社プログレス
編集部 F・N

遺品整理やゴミ屋敷の問題、疑問、関心を先回りして発見し、問題提起するプログレスきってのリサーチャー。
「身近に起きる不用品処分やゴミ屋敷問題の悩みを記事でサポートする」をモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。

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