汚部屋は少々汚れている状況からゴミ屋敷寸前の部屋まで、汚さのレベルの違うさまざまな部屋が存在します。
そのため、汚部屋を片付けると言ってもレベルに応じてきれいにしていく必要があります。
今回はそんな汚部屋のレベルと改善方法を紹介します。
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
汚部屋のレベルはどれくらい?段階ごとに解説
まずは片付けに取り掛かる前に汚部屋のレベルを把握する必要があります。
汚部屋レベルを紹介します。
・レベル1 物が散乱している
机の上に物が散乱し、少しごちゃごちゃしたイメージを受ける部屋です。
友人を招いてパーティーなどを行った次の日の状況などが当てはまります。
・レベル2 掃除を数週間していない
掃除を数週間していないことで、ホコリが目に見える状態です。
また、服や物なども散乱しており、気合を入れて掃除をしなければ元に戻せない状況です。
ただ、通常の生活はおくれるレベルです。
・レベル3 掃除を数カ月していない
掃除を数カ月しないことで、水回りなどにも汚れが目立ち、つまりなどが起こりはじめます。
また、床もゴミや物などでほとんど埋まっており、快適に生活するのは不可能です。
・レベル4 床が見えない
紙ゴミや服などで床が完全に見えないレベルです。
物の管理もずさんになっており、何かを取り出したりしたい場合は、物の山の中から探さなければいけません。
・レベル5 腐っている
部屋の中で食べ物などが腐っている状況です。
また、水回りもほとんど機能しない状況で、お風呂などは使うことができないレベルです。
この状況はほぼゴミ屋敷と言えるでしょう。
汚部屋のレベルごとの解決方法
では、次にレベルごとの掃除方法を紹介します。
・レベル1 物が散乱している
このレベルは基本的な掃除で構いません。
ゴミを集め、適切な収納場所に物を戻しましょう。
数時間掃除をすればきれいになるはずです。
・レベル2 掃除を数週間していない
このレベルでは大掃除が必要です。
工程は年末にするような大掃除の要領で、掃除機をかけ、物を捨てていくのが良いでしょう。
もし、一人で進めるのが困難であると感じるのであれば協力者を募り、一緒に進めても構いません。
一人で進める場合は一日程度はかかるでしょう。
・レベル3 掃除を数カ月していない
水回りの詰まりなどの除去を要するレベルであるため、事前にどこが汚れており、どのような掃除用具が必要か判断する必要があります。
事前把握の段階でつらいと感じたら、誰かに協力を要請しましょう。
一人で進めることはおすすめできません。協力者を要請しても丸一日かかるでしょう。
・レベル4 床が見えない
このレベルからゴミ屋敷とも呼ばれる状況であるため、片付ける前になぜこのような状況になってしまったのか自分自身を見つめ直す必要があります。
単に「片付けが苦手」「掃除をする時間がなかった」などでごまかさないようにしましょう。
原因が判明したのち、ゆっくりと片付けを始めていきましょう。
協力者がいれば数日で何とか終わるレベルです。
・レベル5 部屋で物が腐っている
このレベルでは悪臭も発生しているため、消臭作業も必要になってきます。
臭いが比較的軽ければ市販の脱臭剤で除去できますが、もし取れない場合は業者へ依頼しましょう。
また、レベル4同様に片付ける前に原因を把握しましょう。
そして、この状況であれば、片付けられない大きな原因があるはずであるので、片付けよりも先に原因の解決に努めましょう。
一人で片付けるのはほぼ不可能です。
早急に片付ける必要がある場合は業者に任せましょう。
高いレベルの汚部屋を片付ける際の注意点
では、次に片付けを行う際の注意点を紹介します。
・無理をしない
掃除や片付けが苦手な方は得意な方と何か決定的に違いがあります。
それを埋めない限り、無理に掃除や片付けを進めてもつらいだけです。
早く片付けたいと焦るかもしれませんが、原因を探し出し、解決することに努めましょう。無理に進めるのはおすすめできません。
・収納が決まっているか確認
収納が決まっていない物は片付けられません。
片付ける前に、全ての物に戻す場所があるか確認し、ない場合は収納方法を見直しましょう。
また、収納を考える際にその物が本当に必要なのか見分けることも大切です。
・自分を責めない
片付けは単純作業であるため、片付け中に「なんで早く片付けなかったんだ」「なんでこんなに自分はできないんだ」などと自責の念を持ちやすいものです。
しかし、このような考えは片付けのやる気を削ぐだけの行為です。
できる限りポジティブな考え「掃除ができてえらい」「こんなに片付けた」などの感情を持つようにしましょう。
・ゆっくり進める
収納方法などを考えながら進めると思いのほか時間がかかってしまうものです。
片付けの時間は多めに確保しておきましょう。
また、挫折を防ぐためにも一人で進めるのではなくできる限り複数人で進めるのがおすすめです。
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高いレベルの汚部屋を片付けるやる気を出す方法
レベル別の片付け方法と注意点が分かったところで、汚部屋改善への道筋が見えてきたのではないでしょうか。
ただ、やる気が起きなければどんなに素晴らしい方法や策を知っていても意味がありません。
ここではそのやる気を起こす方法を紹介します。
・期限を決める
友人を家に招くなどの予定を立てることで、強制的に掃除や片付けをする状況を作ります。
ただ、汚部屋レベルが高い方は無理のある計画になりやすいので注意が必要です。
比較的低いレベルの方がおすすめです。
・誰かと行う
片付けを誰かと行うことで、強制的にやる気を引き出すことができます。
また、掃除も早く進むため、モチベーションも保ちやすくなります。
・少しだけ行う
どんなものでも始まりさえどうにかなれば、基本的には最後までやれるものです。
そのため、始めに全部やろうと抱え込まず、時間や量を少しだけ定めて取り掛かることも有効です。
・何をするか書き出す
取り掛かる前に今日はどの掃除をするべきか書き出すことも重要です。
部屋がごちゃごちゃしているとたくさんの物を片付ける必要があると感じてしまいますが、書き出せば「思いのほか少ない」などと頭の中が整理され、落ち着いて進められます。
・掃除後に楽しみを作る
片付けを頑張ったら、楽しいことをするなどの予定を立てるのも良い方法です。
モチベーションを上げるのに役立つうえ、楽しみの時間などが決まっていれば、期限を決めることにもつながります。
また、片付ける前のお部屋の様子を撮影しておくことをおすすめします。片付け作業の最中は、お部屋がどれだけ改善されているか実感しにくいものです。
そのため、片付け後にも写真を撮って ビフォー、アフターで比較することで、自分の努力の成果を目に見える形で確認できます。
汚部屋を片付けた後は掃除や整理整頓を習慣化する
以上の方法を活用できれば、多くの方が汚部屋から脱出できるのではないでしょうか。
ただ、掃除や片付けはどれだけきれいな部屋を手に入れても、半永久的に続く作業です。
そのため、「汚部屋になったから掃除や片付けをする」というサイクルではなく、掃除や片付けを習慣化できるようにしていく必要があります。
最後に習慣化する方法を紹介します。
・原因を見つけ出す
なぜ汚くなったのか明確な理由を見つけ出すことが重要です。
この原因を解決することで、掃除や片付けへの抵抗がなくなり習慣化へとつながります。
・曜日を決める
片付ける日は何曜日といったように掃除や片付けの日程をあらかじめ決めておくことも重要です。
・良い機器を買う
良い掃除機や電動掃除機などを買えば、掃除への抵抗が少なくなり習慣化できるかもしれません。
掃除や片付けが苦手な方はできる限り作業時間を減らすことで、習慣化できるかもしれません。
このように習慣化できれば、汚部屋にリバウンドすることもありません。
まとめ
汚部屋の状況は人それぞれであるため、解決方法が異なります。
自分の状況がどのレベルに近いのかしっかり見極めて取り掛かるようにしてください。
また、どんなレベルであっても最終的には習慣化できなくてはリバウンドなどにつながるため、掃除、片付けができてもそこをゴールと思わず、習慣化まで達成できるようにしてみてください。
この記事で少しでも掃除や片付けが楽になりましたら幸いです。