高齢者の一人暮らしや女性の社会進出の増加による家庭ごとの家事にかける時間の減少、精神疾患の影響などで汚部屋問題は社会問題となっています。
それに伴い、汚部屋からの脱却を図るために片付けを専門の業者へ依頼する人も増えています。このコラムでは業者に任せるメリットや費用相場、安く抑えるコツについて詳しくご紹介いたします。
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
汚部屋をきれいにする方法
汚部屋をきれいにする方法は大まかに「自力」「業者依頼」の二つの選択肢があります。
自力で片付ける
不用品や粗大ゴミを自治体に引き取ってもらう費用と掃除道具を揃える程度なので、比較的安価で片付けられるメリットがあります。
しかし、汚部屋になった状態からでは片付けに数日かかることもあり、粗大ゴミの運び出しや指定の回収場所への運搬は車などの手段がないと困難といったデメリットもあります。
加えて、自分で片付けようと決心しても貴重な休日が何日も消費され、ゴミを出したくとも一度には捨てられない状況では途中で断念してしまうケースも多いようです。
業者に依頼する
業者に依頼する場合、最短で数時間で片付けが完了することも多いです。費用がかかる分、必要に応じてオプションサービスなどを活用することで自分の要望に合わせて対応してもらえるのが利点です。そのため、確実に片付けを完了させたいのであれば業者に任せるという選択がおすすめといえます。
業者に依頼するメリット
業者に片付けを依頼すると得られるメリットを8つご説明いたします。
・片付け完了までが早い
賃貸の場合は退去期限が迫った中での原状回復が求められることもあるでしょう。専門業者に依頼すれば希望の期限までに片付くように効率的に作業を行ってくれます。
・健康的な生活環境が作れる
ハウスダストやカビ、ノミの死骸により引き起こされるアレルギー症状、荷崩れによる怪我など汚部屋での生活は常に危険と隣り合わせ。清潔な居住空間にすることで健康的な生活環境を手に入れましょう。
・遺失物が見つかる
専門業者のスタッフは片付けに慣れているので貴重品や必要なものと不要なものを分別しながら片付けを行ってくれるため、部屋の中で所在不明となった物も見つけてくれます。
・不用品の処分や買取をしてもらえる
片付けで出た不用品や粗大ゴミの量が多くてもまとめて回収してくれます。中にはまだ使用できるものを買取してくれる業者もあります。
・プライベートな時間の消費が少ない
最短で数時間、可能な限り短期間で片付けてくれるので、貴重な休日を何日も消費しなくてすみます。
・再び汚部屋にならないためのアドバイスがもらえる
片付けのコツやきれいな状態を保つためのアドバイスを専門家目線からしてもらえます。
・ストレスの軽減
近隣からのクレームや大家さん、管理会社から注意を受けるなどのストレスから解放されます。また作業中も近隣に気付かれにくいよう配慮してくれます。
・片付け以外の作業を頼める場合も
自分では解消が難しい消臭や害虫の駆除を頼める業者は多く、中にはリフォームや引越しなど付随する作業まで引き受けてくれるところもあります。
業者に依頼した場合の料金相場はどれくらい?
汚部屋の片付けを業者に依頼した場合の費用は、広さ、ゴミの量、作業人数、作業時間などによって変動します。ここでは一般的な費用相場をご紹介いたします。
<間取り> | <料金相場> | <作業人数> | <作業時間> |
1R・1K | 30,000~80,000円 | 1~2名 | 1~3時間 |
1DK | 40,000~120,000円 | 2~3名 | 2~4時間 |
1LDK | 60,000~200,000円 | 2~4名 | 2~6時間 |
2DK | 90,000~250,000円 | 2~5名 | 2~6時間 |
2LDK | 110,000~300,000円 | 3~6名 | 3~8時間 |
3DK | 150,000~400,000円 | 3~7名 | 4~10時間 |
3LDK | 170,000~500,000円 | 4~8名 | 5~12時間 |
4LDK以上 | 210,000円~ | 5~10名 | 6時間~ |
費用相場に幅があるのはゴミの量などによって料金が変わるからです。
そのため、費用相場はあくまでも目安とし、片付け業者に詳細な見積もりを作成してもらうようにしてください。
その際にはオプションとなるのはどんな作業か、付随して頼めるサービスはあるのかなど細かく確認するようにしましょう。
また、これらの費用以外にも「車両費」「不用品の処分費」「回収運搬費」などが別途かかる場合もあります。
【付随サービスの例】
・ハウスクリーニング
・消臭、消毒、抗菌
・害虫の駆除
・リフォーム
・解体工事
など
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日本全国対応
※許認可の関係等で現在対応できない地域も一部ございます。
優良な業者の見つけ方
優良な業者はどのように見分けるのでしょうか。
ホームページの情報や会社概要を確認
片付け業者のホームページを見れば、会社概要や所在地、所有する各種許可・資格、代表者や従業員の情報など様々な情報が確認できます。
詳細な情報を載せている業者は信頼性が高いといえます。
必要な許可・資格
・一般廃棄物収集運搬業許可
一般家庭から出る廃棄物を回収する際に必要な資格です。
保有していない業者は許可を得ている業者と提携している必要があります。
それらの情報もホームページで確認しましょう。
・古物商許可証
不用品の買取を行う際に必要な許可証です。
・ゴミ屋敷清掃士
一般社団法人ゴミ屋敷清掃士認定協会が認定する資格で、ゴミ屋敷や汚部屋の清掃に関する知識や技術を学び、認められると取得できます。必ずしも必要な資格ではありませんが、一定基準の知識・技術・心得があることの証明になります。
接客対応は親切丁寧か
電話での問い合わせや対面での接客対応は親切で丁寧か、質問に対して誠実に答えてくれるか、なども気を付けて見るようにしましょう。清潔な服をきちんと着用しているかなども人柄を判断する上で大切です。
数社で相見積もりを取り比較する
見積書作成を依頼したときに現地まで来て、部屋の状態を確認した上で正確な費用を提示してくれる業者は信頼性が高いといえます。
中には初期見積もりを安く見せ、作業後に莫大な追加料金を請求するような悪質な業者も存在するため、見積もりを作成してもらう際には何がオプションになり、当日に追加になる可能性はあるかを細かく確認するようにしましょう。
また複数社、少なくとも3社に相見積もりを依頼しサービス内容や料金を比較して、自身の要望に合ったところを選ぶようにしましょう。
実績や口コミを確認
業者が実際に行った作業実例やサービスを受けた人の口コミは参考になります。
また、口コミが多いほど利用者も多いといえますし、実際にサービスを受けた上で良かった点や悪かった点を利用者目線から評価しているので選ぶ際の判断材料になります。
費用を抑えるコツ
業者に依頼するとしても、少しでも費用は抑えたいもの。
そのためには何が必要なのでしょうか。
できることは自力でする
すべての作業を業者に依頼するとどうしても高額になります。そこで、自力で無理なくできる範囲の作業をしておくことで費用を抑えることができます。
買取サービスを利用する
再利用できるものは買取に出しましょう。片付け業者の中には買取サービスも行っているところがありますが、そうでない場合は買取専門業者に査定を依頼して買い取ってもらいましょう。
まとめ
汚部屋状態からの片付けを自分で行うと多大な時間と労力が必要です。
忙しくて片付ける暇がなく、汚部屋化が進行してしまった人は思い切って専門業者に依頼し、一気に片付けてもらうほうが多くのメリットがあり得策といえるのではないでしょうか。
自身の要望に合った優良な業者を選び、その上で費用を抑える工夫をし、住み良い清潔な居住環境を手に入れてください。
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