足の踏み場に困るほど床一面がゴミで埋め尽くされてしまっている場合は、ゴミを取り除いても部屋に染み込んだ悪臭や染み、カビの除去はおろか、害虫を駆除できず、生活できる環境を取り戻すのは正直難しいです。
ゴミ屋敷の片付けではゴミ回収後のハウスクリーニングが欠かせません。
友人や知人に「どこかいいゴミ屋敷清掃業者を知らない?」とはなかなか相談できませんし、業者の悪い噂を耳にして依頼に二の足を踏む方もいらっしゃるでしょう。
そうした皆様に、ハウスクリーニングの方法と業者探しのポイントを簡単にご紹介いたします。
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
ゴミ屋敷の片付けってどうするの?
室内にため込んだ大量のゴミはどこに回収を依頼すればいいのでしょうか。
当然ながら自治体では回収してもらえませんし、不用品回収業者も大量の生ゴミや生活ゴミは引き取ってくれません。
ゴミ屋敷の片付けを専門にしている業者に依頼しなければならないのです。
ゴミ屋敷片付け業者とはゴミを分別・回収して、部屋の清掃を行う業者のことをいいます。
サービス内容は清掃敷業者によって違います。
ゴミや不用品の回収後に簡単な清掃で済ませる業者もいれば、専門的にハウスクリーニングを行う業者もいます。
不用品回収はゴミを分別して回収する作業です。大きな家具や一般ゴミまで幅広く対応してくれます。
ハウスクリーニングとは、自分では掃除しにくい箇所や、長い間放置していたゴミによってできた壁や床のシミ・汚れをクリーニング用の洗剤を使って取り除く作業です。
消臭や除菌、害虫駆除、さらにリフォームまで対応してくれる業者も存在していますので、部屋の汚れや損傷の具合によって業者を選ぶようにしましょう。
ハウスクリーニングは自分でできる?
業者に依頼すると高額になるため自分で片付けたいと考る方もいらっしゃるはずです。
もし自分でゴミの片付けからハウスクリーニングまでするとしたら何が必要になるのでしょうか。
・軍手、マスク
・ゴミ袋、段ボール
・運び出しの人員
・運搬用のトラック
・掃除場所ごとに適した道具と専用の洗剤
・片付けるためのまとまった時間
最低限必要なものでもこれだけ揃えなければならず、準備するだけでも非常に面倒です。
それに、自分で片付ける場合はいろいろ問題が生じます。
ゴミ屋敷と呼ばれるほど多くのゴミがたまっている場合、一気にゴミを出すと問題になり近隣住民や自治体とトラブルになります。
さらに、大量のゴミを分別して捨てるのは体力的にも精神的にも辛い作業となるでしょう。
清掃道具を揃え、トラックもレンタルすると結局それなりに費用がかかります。
それなら時間と健康にお金を費やしたと考えて業者に依頼するほうが良いのではないでしょうか。
良い業者の特徴とは?
ゴミ屋敷清掃業者に依頼しようとしたときにインターネットで業者を検索すると数多くの業者が出てくるため、正直選ぶのに困りますよね。
「悪徳業者には気をつけて良い業者を選びましょう」といわれても、そもそも良い業者の基準が分からないものです。
良い業者の特徴とはどういうものなのでしょうか。
人気の高い業者の共通点をピックアップしてみました。
他のサービスが充実している
ゴミの回収、ハウスクリーニング以外にも不用品の買取や遺品整理、特殊清掃、リフォームなど他のサービスも豊富に取り扱っているゴミ屋敷清掃業者を選ぶようにしましょう。
サービスが豊富であれば、それだけ要望が叶いやすくなります。
分かりやすさ
作業内容や料金設定が分かりやすいかどうかは大切なポイントです。
ホームページの説明文が回りくどく、サービス内容や料金設定が分かりにくかったらどう思いますか?
依頼者の気持ちを考えておらず、良心的とはいえません。
作業内容や料金設定のように依頼者が知りたいことを分かりやすくはっきりと記載している業者は、好印象を与えます。
スタッフの対応が良い
対応の良さに言及している利用者が多いのも選ばれている業者の特徴です。
良い業者とは安心して任せられる業者です。
電話での問い合わせや見積りで訪問したときのスタッフの対応をよく観察しましょう。
成約だけを念頭に置いて接してくる業者ではなく、真摯な対応で不安を取り除いてくれる業者に依頼したいですよね。
ご覧いただいた通り、サービス業としての基本、つまり、利用者のニーズをしっかりと把握したうえで対応してくれる業者が支持されているのが分かります。
ご相談・お見積もり無料ゴミ屋敷片付けプログレスは
日本全国対応
※許認可の関係等で現在対応できない地域も一部ございます。
業者を選ぶポイント
この章では、前章を踏まえたうえで業者を選ぶ際の基本的な4つのポイントをご紹介します。
許可証・資格の有無
ゴミ屋敷清掃業者は「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得していなければなりません。
許可証を所持していない場合、不法投棄を行っている業者である可能性も否定できません。
不法投棄は、不法投棄をした人だけではなく、不法投棄された物の持ち主も罪に問われる可能性があります。
そのため、ホームページ内に「一般廃棄物収集運搬業」の許可証の記載があるかどうかの確認は必ず行いましょう。
ただし、許可を得ていない業者の中には許可を得ている業者にゴミの処分を委託している場合があります。
もしもホームページに記載がない場合は問い合わせたときに聞いてみましょう。
発展途上であるゴミ屋敷清掃業に正確な知識を得ないまま参入する業者も多く、残念ながら法外な料金を請求する悪徳業者が紛れ込んでいます。
ゴミ屋敷清掃士の資格を保有している清掃者・業者は、ゴミ屋敷の清掃に関して適正な見積もり、清掃作業、適切な処分をしてくれる優良業者であるという指標になります。
もちろん資格がない業者全てが優良業者ではないという訳ではありません。
ホームページに資格の記載がない場合は、実績や評判、口コミをみて判断するのもいいでしょう。
費用について
費用は、部屋の大きさ、作業人数、ゴミの量などによって変わります。
まずはゴミ屋敷清掃業者の相場を知るためにも、2〜3社に見積もりを依頼するのがおすすめです。
見積もりは人件費、車両費、処分費で算出されることがほとんどです。
見積書に項目がはっきりと分かりやすく分類されていると、何にどれくらいの費用がかかっているのか認識できて安心です。
実績
実績は、ないよりある業者のほうが安心して任せられます。
作業実例はホームページ内に掲載されていることが多いので、業者の対応力を知るためにもこれまでの実績に目を通しておきましょう。様々な現場の片付けを経験している業者ほど作業内容や料金設定にも説得力が増し、納得して任せられるでしょう。
回収後のサポート
サポート体制が充実しているかどうかも確認しておきましょう。
大量のゴミや不用品の回収と併せて、ハウスクリーニングのサービスが含まれている業者を選びましょう。
含まれていなくても、オプションにハウスクリーニングがある業者でも大丈夫です。
ほとんどの場合、ゴミを取り除いても染み付いた悪臭や汚れは通常の掃除では除去できないので、専門的にハウスクリーニングをしてもらう必要があります。
原因を突き止めて改善のアドバイスをしてくれたり、定期的に訪れて確認をしてくれたりするサポートを実施している業者も増えていますので、不安な方はそうしたサービスをうまく活用し、ゴミ屋敷生活を繰り返さないように自分で防止意識を高めることが大切です。
業者を選ぶときの注意点
業者への依頼で一番気をつけなければいけないのは、悪徳業者に誤って依頼してしまうことです。
業者を選ぶときは次の3点を必ず確かめておきましょう。
・無料見積もりを実施している
・無料でキャンセルに対応している
・追加費用がかからない
これらは基本的にホームページなどに記載されています。
一つでも欠けていれば依頼は避けたほうが無難です。
また、見積もりを依頼したときに確認しておくべき点は次の通りです。
・見積書は詳細に書かれているか
・スタッフの対応は丁寧か
項目が大雑把にまとめられており、何にいくらかかっているか分からない見積書を提示するのは悪徳業者に多い手法です。
またスタッフの説明があまりにも適当だったり、粗暴な対応で強引に契約を迫ってきたり、少しでも不快に感じたら依頼は控えましょう。
まとめ
ハウスクリーニングを併せて請け負ってくれるゴミ屋敷片付け業者に依頼すれば、ゴミの撤去と一緒にお部屋の悪臭や汚れも改善してもらえます。
ただし、悪徳業者への依頼には十分な注意が必要です。
ホームぺージなどで作業実例や資格の有無をチェックし、ゴミ屋敷から脱却できるよう誠実にサポートしてくれる業者かどうかを見極めて選びましょう。