部屋の中に脱ぎっぱなしの衣類や食べ残し、飲みかけのペットボトルが散乱しているなど、生活に支障が出るほど散らかっている部屋を汚部屋と表現することがあります。
様々な種類のゴミが散乱しており、どこから片付ければよいのか判断に苦しむ場合もありますが、種類や清掃場所を絞って片付けることで少しずつ整理整頓を進めることができます。
今回は部屋を整理整頓する方法と、品物別の収納方法をご紹介させていただきます。
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
汚部屋の整理はどうやって始めればいい?
足の踏み場がないほど室内に物が散乱していると、何から手をつければいいのか分からず戸惑われしまう方もいらっしゃると思います。
その場合は部屋の場所ごとに片付けたり、種類に絞って片付けるなど、範囲や品目で絞り込むことで分別を始めやすくなります。
場所ごとに片付ける
玄関やトイレなど、一つの場所に集中して整理する方法です。
小さなスペースであればすぐに片付いた空間を作りやすいので、片付けのやる気も保ちやすくなります。
賞味期限切れの食べ物や錆び付いてしまった調理器具など、捨てる判断がつけやすい物が多いキッチンから片付けを行うとスムーズに進みます。
種類ごとに片付ける
空き缶だけを集めて分別する、衣類だけを集めて分別するなど、品目に絞って整理する方法です。
汚部屋全体を見回し、一番目に入るゴミの品目を3つほど選定してみましょう。
回収対象を3つだけに絞り込むことで、品目ごとに処分方法や収納方法について考える時間を削減し、手を止めずに整理整頓を進めることができます。
ただし、この方法で片付けを始めるには汚部屋全体を見渡し、ゴミを拾い集めなければいけません。
また、一気に物を減らすことができないため片付けの効果が目に見えにくく、途中でやる気をなくしてしまう可能性もあります。
汚部屋を片付けるための手順
汚部屋を片付けるための手順ですが、まず初めに必要な道具を揃えましょう。不用品を処分するためのゴミ袋や、雑誌や新聞紙をまとめるための紐などを用意します。
そして、室内のゴミを先ほご紹介した基準に従って分別していきます。
ゴミを分別し終え、床が見えるようになったら室内の清掃を行います。最初に本棚やサッシなど高い場所に積もったホコリを落としてから、床をほうきや掃除機で掃除するようにしましょう。
最後に雑巾掛けを行い、床表面に付着した汚れを拭い取れば掃除は完了です。
品目別の処分、収納方法
こちらでは溜めこみやすい物、捨てづらい物の処分方法や収納方法をまとめました。
収納方法を工夫すれば、物を床に置いたままにする癖を改善できます。
洋服、靴
二年以上着ていない服は今後も着る機会がないと判断し、思い切って処分してしまいましょう。
Tシャツなど薄い衣類は小さく裁断し、掃除用のクロスとして使用することもできます。
靴も同様に、傷んでいる靴や長年収納したままの靴、形が合わず靴擦れを起こしてしまう靴から処分します。
必要な靴だけを残したら、家族の身長や靴の丈に合わせて定位置を決めて収納しましょう。
一人一段の収納スペースを振り分けることで片付けやすくなるだけでなく、自分が何足靴を持っているか一目で数えやすくなります。
靴箱は湿気や臭いがこもりやすいため、靴同士の感覚を開けて収納することを忘れないようにしてください。
紙袋、ビニール袋
いつか使うかもしれないからと溜め込んでいる紙袋やビニール袋も、限度が過ぎれば部屋のスペースを占拠するゴミと化してしまいます。
ビニール袋は有料化となったため、日常生活で使う頻度の多いビニール袋を処分したくない方もいらっしゃると思います。
その場合は保管する数を決めておき、余った物は処分してしまいましょう。
写真、手紙
年賀状や家族写真など、量が多いけれどもなかなか捨てることができない思い出の品の処分にお困りの方はたくさんいらっしゃると思います。
思い出の品は処分に大きな時間を費やさなければいけませんので、一番最後に分別を行いましょう。
大切な友人や親族から貰ったプレゼントでも、必要がない物であれば手放すことが大切です。
また、手紙や写真をスキャナーを利用してデータ化してしまうこともおすすめです。
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汚部屋の整理を業者に任せてもいい?
仕事が忙しくて掃除をする時間が確保できなかったり、体力に自信がない場合は汚部屋やゴミ屋敷の片付けサービスを提供している業者に整理整頓を依頼してみましょう。
ゴミ屋敷、汚部屋片付け業者は依頼したゴミを分別、回収してくれるだけでなく、片付けをしながら貴重品を捜索してくれたり、重たいタンスやベッドなどの不用品を室内から搬出してくれたりします。
ご自身の体に負担が掛かることがなく、プロの技術で迅速に部屋を片付けてくれるため、すぐに片付けたいという人には利用がおすすめです。
ただし、片付け業者の中には事前に説明されていない高額な料金を清掃後に請求してくる悪質な業者も存在します。
反対に支払い料金が安くても、費用を抑えるために回収したゴミを不法投棄している恐れがあります。
ゴミの持ち主である依頼者が責任を問われてしまう場合もありますので、部屋の整理整頓を依頼する際はその業者が一般廃棄物収集運搬許可を取得しているか必ず確認するようにしてください。
再び汚部屋に戻さないためのコツは?
再び汚部屋に戻さないためには、部屋を散らかしてしまう原因を見つけて改善するのが不可欠になります。
例えば洋服を洗濯した後、畳むのが面倒になって床に放置してしまことも汚部屋を作ってしまう原因の一つです。
洋服を畳むのが面倒に感じるのであれば、畳まずに収納できる方法を利用して片付けてみてはいかがでしょうか。
服をハンガーにかけてクローゼットに吊るす収納方法、かごやケースにざっくり入れてしまう方法など、手間が掛からず面倒に感じない収納方法を選んでみましょう。
また、整理整頓は取り出すときのことを考えながら進めましょう。
棚やケースに隙間なく詰め込んでしまうと、再び物をかき分けて押し込まなければいけません。
この作業を面倒だと感じてしまうと、そのまま床に物を放置してしまう原因に繋がってしまいます。
なくなっても困らない物は処分する
洋服や紙袋に関わらず、自分の手元からなくなっても生活に支障が出ない物は処分を検討しましょう。
使う予定がない物は保管する個数を制限しないと限りなく増え続けてしまいますので、ご自身でルールを決めて処分をするようにしてください。
不用品を処分し、必要な物の収納が終わったら、なぜ汚部屋を作ってしまったのかを振り返ってみましょう。
タンスを塞ぐように物が置かれていた場合は出し入れをしにくい環境を作ってしまったことが原因ですし、賞味期限切れの食べ物を大量に処分してしまった場合は必要のない物を無駄に買いすぎてしまったことが原因です。
このように、汚部屋と化した原因を突き止め、振り返ることで再び汚部屋を作ることを防止できるのです。
まとめ
散らかったゴミを拾い集めて再びきれいな状態に戻すことは、なかなか気分が乗らないと思います。ですが、再び散らかさない工夫をすることで、引き続ききれいな部屋で生活することができます。
広範囲にわたって散らかっている場合、一度にやろうとするとモチベーションを保つことが難しくなり、挫折してしまうことがあります。
まずは衣類のみ、雑誌のみなど、ご自身に負担が掛からない範囲で整理整頓を進めてみましょう。