「寝室やリビングに大量にゴミやカビが溜まってしまった。臭いも汚れもひどい。1年前はこんな部屋じゃなかったのに」こうしたお悩みを抱えられるお部屋主様は非常に多いです。
この、いかんともしがたい状況を我々は「汚部屋」と呼んでいます。汚部屋の原因は「そのうち自分できれいにするから今は放置しておこう」という慢心からくることが多く、それは「なるべくお金と時間をかけずに片付けたい」という思いの裏返しでもあるのです。
しかし、業者に頼めば時間の代わりにお金がかかり、ご自身でされるとお金の代わりに時間がかかるので「ちょうどいいクリーニングがない」と嘆かれている方も多いはずです。また、そうして燻り続けると取れるはずだった汚れもだんだん取れなくなってしまいます。したがって「どこまで汚れたら頼むべきなのか?」「どうやって費用を減らすのか?」という基準を持つことが大切になります。
今回は、そんな両方のいいとこ取りができる方法をご紹介します。汚部屋のクリーニングにお困りの際ぜひご活用ください。
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
汚部屋を放置するとどうなる?
ゴミ袋に詰め切れず床に溢れ返った飲食物のゴミ、壁やフローリングの継ぎ目に溜まった大量のホコリ……こうした部屋の汚れを放置するとどうなるのでしょうか?
細菌感染により命に関わる
散乱した汚染物にはゴキブリやネズミなどの害虫を大量に寄せ付けます。こうした害虫は普段触れることのないような細菌を媒介します。赤痢菌や黄色ブドウ菌など、万が一人体に感染すれば重篤な症状を引き起こします。
また、堆積したホコリにはダニがびっしりと繁殖します。ダニは脳炎ウイルスや重症熱性血小板減少症候群を媒介し、嘔吐やけいれん、意識障害など命に関わる症状を引き起こします。
精神状態が悪化する
汚部屋に住み続けると、ゴミや汚れが多い生活にむしろ充実感を覚えるようになり、ゴミを自ら集めるようになります。ゴミが無ければイライラしたり、欲求不満に感じることが増え、お部屋を汚すことで気持ちを満たすことに執着してしまうのです。こうした精神状態で暮らし続けると、やがて社会復帰が難しくなるケースもあるため、決して侮れません。
どこまで汚れたら頼むべき?
汚れの状況が悪化したら、とはいうものの、具体的にどこまで汚れたら頼むべきなのか悩まれる方は多いでしょう。
このような「業者に清掃を頼むべき基準」を以下に記載しました。
生ゴミが大量にある場合
部屋に放置した生ゴミが大量にある場合は急いで清掃を頼みましょう。
生ゴミの袋から染み出た腐敗液や臭いが部屋の床や壁紙に染み付いたりしたら、衛生環境が著しく悪化しているサインです。これがもし賃貸住宅なら、想定を超えるクリーニング費用がかかる恐れがあります。少しでも臭いがあり、明らかな変色や腐敗が見られる場合は必ず業者に相談しましょう。
物をはたくと大量のホコリが生じる
「ハンガーにかけている服をはたくと大量のホコリが生じた」このようなケースもまた業者に頼むべきサインとなります。部屋のあちこちに堆積したホコリが空気中に散布し、あらゆる物に付着・堆積を始めている証拠です。
ここまでくると人体への悪影響が出るのも時間の問題といえるでしょう。ホコリは生ゴミに比べ除去しやすいイメージが持たれがちですが、放置されたままでは、プロのノウハウでないと対処できなくなります。
取れないカビが生える
取れないカビが部屋のあちこちに生えていたら、迷わず業者に依頼しましょう。建物の価値を著しく損なうだけでなく、カビから生じる健康被害は取り返しのつかない悲劇を招きます。布やティッシュなどで触れたときに、独特の臭さと黒いこげのように固くこびり付く感触があればカビの可能性が高いです。
「汚部屋にリスクがあることは分かったが、やっぱりお金が……」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。ここからは、業者の利用コストを削減し“コスパ良く”汚部屋をきれいにする方法をご紹介します!
費用を減らす方法①割引情報を調べる
業者によっては割引キャンペーンを実施しています。業者によって実施内容は多種多様で、他社の見積書提示による割引や、ネットからの予約で割引適用になるキャンペーンなどがあります。
中には「早割」として、早めに予約することで料金が安くなる業者もあります。現在目星をつけている業者があれば、そうした割引が適用できるかチェックしてみましょう。
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※許認可の関係等で現在対応できない地域も一部ございます。
費用を減らす方法②相見積もりを取る
相見積もりは業者選びの基本となります。当然、最終的には1社に絞るわけですが、選んでから「やっぱりあの業者にしておけば良かった……」と後悔されても後の祭りです。「安くてサービスも充実しているな」と感じる業者を最低2~3社ほど選び、それぞれから見積もりを頂きましょう。
相見積もりを取ることで、コストパフォーマンスの良い業者を選べるだけでなく、ぼったくり業者を検討リストから除外できるというメリットがあります。見積額が極端に高いor安い業者はその可能性が高いです。
特に見積額が安すぎる場合は、後から高額な料金を追加請求されるリスクがあるため危険です。サービス内容の具体的な説明がされているかを確認し、避けるようにしましょう。
また相見積もりが完了したら、値下げ交渉されることをおすすめします。
他社で悩んでいることや、予算が限られていることを強調すれば交渉しやすくなります。業者同士のライバル心をくすぐることで大幅なコストカットが期待できますので、ぜひ積極的に行ってみましょう。
費用を減らす方法③オプションを減らす
追加料金を支払うことで作業内容を充実させることができますが、本当に必要な作業かどうかをいったん立ち止まって考えましょう。追加料金なしで同様の作業ができたり、ご自身でできる作業内容であればその分費用を大幅に抑えることができます。なお、オプションには以下のようなものがあります。
階段料金
エレベーターのない一軒家やマンション・アパートなど、2階以上の建物の片付けに発生する料金です。大型家具などを階段で運ぶのは危険が伴うため設定されていますが、ご自身で運べるものはできるだけ運んでおきましょう。
即日料金
片付け作業を当日に依頼すると、業者によっては「即日料金」や「特急料金」がかかります。お急ぎの方にはありがたいシステムですが、即日料金が発生しない業者があることを念頭に判断しましょう。
時間帯別料金
時間帯によって料金が上乗せされることがあります。営業時間外や、深夜・早朝の作業がそれにあたります。ご自身の希望時間に作業ができるクリーニング業者もしくは時間帯別料金のかからない業者を探しましょう。
スタッフ追加料金
これはスタッフを1名追加されるごとにかかり、基本的に2人目のスタッフから料金が発生します。しかし、あなたやご家族が業者と一緒に作業をお手伝いすることで追加料金は抑えられます。お手伝い割引を設定している業者も中にはありますので、こちらも併せて確認しておきましょう。
まとめ
汚部屋の不要なコストを減らすためには、ご自身でできる限り準備をし、全てを業者頼みにしないことが大切なのです。作業をする時間は無かったとしても、コストパフォーマンスの良い業者を検討する時間だけは確保してみましょう。クリーニングにかかる業者の労力が大きいほどお金がかかってしまうことをご理解いただき、1円でも安く快適な住環境を取り戻されることを願ってやみません。