あふれるゴミや異臭、ゴミに群がる害虫。近隣住民にも迷惑をかけてしまう恐れのあるゴミ屋敷。アパートに一人でお住まいの方の高齢化や、年齢問わずセルフコントロールができなくなったためにゴミ屋敷化してしまっているような状況は近年珍しくありません。
致し方ないことかもしれませんが、このような状況が続くとアパートを強制退去させられることもあります。
当コラムでは、そもそもなぜゴミ屋敷になってしまうのか、ゴミ屋敷になってしまったらどのように対処したらいいのかご説明します。
強制退去という最終手段が下される前に、できることは対処しておきましょう!
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
注意!ゴミ屋敷を理由に強制退去させられることがある
ゴミ屋敷状態が続くと、異臭や害虫被害により近隣住民から大家にクレームが入ることがあります。
ゴミ屋敷の改善を依頼されても、改善が見られず長期間放置してしまうと強制退去させられる場合があるのです。
家の外にゴミが散乱していなければ近隣住民に迷惑がかかるわけじゃないので問題ないのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、少なからず生ゴミから発せられる異臭はあるでしょうし、ゴミが多いと火災が発生したときに大災害になる危険性が高いです。
さらにアパート内に大量のゴミがあると、ゴミの重みで床や壁の崩壊にもつながります。
なぜゴミ屋敷になってしまうのか
アパートがゴミ屋敷化してしまう状況は、誰にでも陥る危険性があります。
高齢者の一人暮らしで片付ける体力がないとか、精神的な問題を抱えてしまいセルフコントロールができなくなりゴミを捨てられないという理由が多く見受けられます
しかし、それだけではありません。
夜間勤務や非正規雇用のため、ゴミ出しの時間に不在でゴミが出せないという生活環境が原因でゴミ屋敷化してしまうこともあるのです。
またコンビニやスーパーのお惣菜など、家に持ち帰りそのまま食べることができる食事が増えたことでゴミの発生が増えてしまったことも原因に挙げられます。
ゴミ屋敷が発覚するきっかけは?
ゴミ屋敷が発覚するきっかけは多くの場合、近隣住民からのクレームです。
・異臭がする
・部屋からゴミがはみ出している
・ハエやゴキブリなどの害虫がいる
大家に対してこのような通報がなされます。実際に部屋に行ってみると、すでに手が付けられないほどのゴミ屋敷状態だったという実例が多いのが現状です。
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ゴミ屋敷を片付ける方法
強制退去になる前にゴミ屋敷の片付けを行いましょう。一歩踏み出すのはとても勇気のいることですし、時間も根気も必要な作業ですが強制退去を避けるためには必要な作業です。
自分で片付ける
ゴミ屋敷は自分で片付けることもできますが、かなり根気のいる作業になります。一人で片付ける自信がないとか、どこから手をつけたらいいか分からない場合は家族や友人に助けを求めましょう。
ゴミ屋敷に陥ってしまう原因として家族や友人との希薄な関係性により、社会とのつながりが薄れてしまっていることも考えられます。
ゴミ屋敷の清掃を機に、いろんな意味で一歩踏み出すきっかけにしませんか。
ゴミ屋敷専門の清掃業者に依頼する
ご自身での清掃に不安があったり、なかなか手がつけられなかったりする方はゴミ屋敷専門の清掃業者に依頼することができます。
ゴミ屋敷の清掃は一般の清掃やハウスクリーニングとは違い、悪臭や害虫を取り除く作業が必要になる場合があります。
費用はかかりますが、プロのスタッフが作業してくれますし、自分で清掃するよりも早くゴミのない元の部屋が蘇ります。
家族や友人にゴミ屋敷状態の家を見られるのが恥ずかしい場合も、専門業者は強い見方になってくれます。
日々ゴミ屋敷の清掃を行っている業者ですから、恥ずかしいとかゴミが多すぎて申し訳ないなどという気持ちを抱える必要はありませんので安心してください。
ゴミ屋敷清掃業者の選び方
ゴミ屋敷清掃を行ってくれる業者は非常に多く、業者に依頼するといっても選ぶだけで一苦労です。中には無資格で営業している悪質業者も存在します。
せっかく一歩を踏み出そうとしているのですから、親身になって協力してくれるプロの業者を選びましょう。
一般廃棄物収集運搬業の許可を得ている業者を選ぶ
基本的にゴミ屋敷清掃などで発生したゴミは、一般廃棄物収集運搬業の許可がなければ運搬することができません。
依頼しようとしている業者のホームページに「一般廃棄物収集運搬業許可業者」と明記されているか確認してみてください。
もし明記されていない業者や、許可がない業者でも廃棄物の分別だけは行うことができます。まず分別のみを行い、運搬は別の一般廃棄物収集運搬業許可業者に依頼するという場合もあるかもしれません。もしそうなら問題はありません。
一般廃棄物収集運搬業許可業者でもなく、分別のみ行い、運搬を別の業者に依頼するわけでもない場合は不法投棄を行っている悪質業者の危険性も否めません。
明確に見積もりを出してくれる業者を選ぶ
はっきりと明確に、書面で見積もりを提示してくれる業者を選んでください。「おおよそこのくらいです」とか「実際の現場状況で多少金額の変更の可能性があります」など金額だけを口頭で提示するだけのような対応の業者は信頼できません。
仮に提示された見積書に「現場状況により、追加料金が発生する場合もあります」などの記載があった場合は、事前にどのような状況でどのくらいの追加金額が発生するのか確認しておくと安心です。
顧客対応が丁寧な業者を選ぶ
メールや電話で問い合わせをしてみて、顧客対応が丁寧かどうかを確認してみましょう。多くの業者は、ホームページにたくさんの情報を掲載しています。口コミや評判を掲載している業者もあるでしょう。ですが、ホームページの情報だけではなく実際に担当者と話をしたり、質問をしたりして素人にも丁寧に説明をしてくれるかどうか確認してみてください。
ゴミ屋敷の清掃とはいえ、住人にとってゴミを捨てることは苦渋の決断です。一緒に新しい一歩を踏み出してくれるような、誠心誠意、尽力してくれる業者を選びたいですよね。
まとめ
大家や近隣住民からゴミ屋敷化した状況の改善を求められても改善せず、長期間放置してしまうと強制退去させられることがあります。
自分はちゃんと掃除もしているしゴミ屋敷にはならないから大丈夫、なぜゴミ屋敷になってしまうのかわからないと思われるかもしれませんが、近年の状況から見るとゴミ屋敷は決して他人事ではありません。
強制退去という最終手段を取られる前に、自分で清掃するか難しければ専門の清掃業者に依頼しましょう。専門業者でしたら自分で作業を行うよりもはるかに時間短縮になりますし、精神的にも大きなサポートが得られます。
ゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際のポイントは下記の3つです。
・一般廃棄物収集運搬業の許可を得ている業者を選ぶ
・明確に見積もりを出してくれる業者を選ぶ
・顧客対応が丁寧な業者を選ぶ
ゴミ屋敷の清掃を行うことは非常に大きな決断かもしれませんが、周囲の方々や専門業者の力を借りて大きな一歩を踏み出してみてください。