今回はゴミ屋敷片付け、すなわちゴミを片付けてハウスクリーニングを行い、再び清潔な空間を取り戻すまでの費用と、できる限り安く行うための方法をご紹介します。
この記事の監修者
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。
処分費用を安く、なおかつ確実に清掃する方法
ゴミ屋敷と化した住宅を安価で片付けるためには3通りの手段が考えられます。
業者に依頼
ゴミ屋敷と呼ぶほどに部屋が散らかってしまった場合に対処すべきは目に見えるゴミだけではありません。床や壁紙の内部に浸透した汚れによる悪臭やアレルゲンのような目に見えない部分にまで対処する必要があります。ゴミ屋敷を再び安全な居住空間に戻すためにはそれらに専門的な技術を用いて適切に対処する必要があるため、イチから道具を集めて自力で何とかしようとするよりは専門業者に依頼したほうが結果的に安上がりになる場合が多いです。
自力で処分
ゴミ屋敷は手に負えないほどに散らかっているように見えますが、それは短期間で対処しようとするからです。冷静に目の前にあるゴミを一つずつ確実に分別・処分していけばいつかは解決します。時間と労力がかかるのがネックではありますが、自治体のゴミ回収を利用することで無料で片付けができるなど、コストパフォーマンスに優れた方法といえます。
知り合いに手伝ってもらう
自力で処分する方法の派生になりますが、知り合いに手伝いをお願いし、仕分けと分別、清掃、搬出・回収と手分けして清掃を行えばより効率的に片付けられます。
ゴミ屋敷片付けにかかる費用
業者に依頼してゴミ屋敷を片付けてもらうための費用は部屋の間取りと汚れの具合・処分するゴミの量によって決まります。部屋の広さに合わせた適切な人数の清掃スタッフの人件費と、ゴミの搬出を行うトラックの台数、ゴミを処分して汚れを落とし切るまでの作業時間で換算されていると言い換えてもいいかもしれません。
例として、ワンルームをスタッフ5人で1時間程度で片付けた場合、トラックも1台で済むので3万円程度、4LDKをスタッフ5人で6時間かけて片付けた場合は、トラックも数台必要になるので20万円程度と部屋の広さと清掃に必要な人数によって数万円~数十万円まで開きがあり、場合によっては自力で対処したほうが安上がりな場合もあります。では、その判断はどこでつければいいのでしょうか。
ゴミ屋敷片付けを自力で安く行うための判断基準
業者に依頼した場合のおおよその料金を見て「これなら自分でやった方が安上がりでは?」と思った方も多いかと思います。しかし、それだけの判断基準で清掃に臨むのは早計です。
自力と業者、結果的に安上がりなのは?
ゴミ屋敷と一言で表現しても室内に散らばったゴミを分別してゴミ袋数個に分ければいい程度のものから、食べ残しや生ゴミが腐敗して害虫が発生している状態までその状況は様々です。前者の場合は回収業者の依頼費だけで済みますが、後者の場合は部屋の消臭・消毒や害虫駆除など対処すべき事柄が多いため、まとめて業者に依頼したほうが安くなることもあります。なので、まずは現場の状況を見てご自身で対処できるかどうかを判断してから自力・業者のどちらを頼るかを決めるのがおすすめです。
どの程度なら自分で対処してもいい?
ご自身で対処できるかどうかは「労力・気力共に無理なく片付けができるか?」「害虫駆除や腐敗したゴミの処分などご自身でやるには面倒もしくは苦痛になる作業はないか?」「悪臭や壁紙の破れなど自力で対処できない汚損がないか?」の三つから判断しましょう。費用を安くあげることだけを考えた結果アレルギーや喘息を発症したり、体調を崩したりしては本末転倒というもの。いずれか一つでも難しいと感じた場合は無理せず業者に依頼するほうがかえって安上がりなことも多いです。
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ゴミ屋敷片付けの費用を安くするには?
業者に依頼するほうが結果的に安上がりとはいえ、それでも出費が痛いと感じる方も多いのではないでしょうか。そこで、安く依頼するための工夫についてご紹介します。
依頼する時期に気を付ける
ゴミ屋敷の清掃サービスを行っている業者は不用品・粗大ゴミ回収業者を兼ねていることもあるため、3~4月にかけての引越しシーズンや年末年始など自治体の回収予約が取れない時期は繁忙期として料金が高くなる傾向があります。
緊急で片付けたい場合でなければ繁忙期は避ける、もしくは繁忙期に関係ないゴミ屋敷片付け専門で行っている業者に依頼すると安く済ませることができます。
近い業者を選ぶ
回収業者は事務所の所在地から作業に向かえる「対象エリア」を設定して業務を行っていますが、これは県毎に設定されているためお住まいの地域によっては出張費が余分にかかってしまう可能性もあります。
そのため、業者選びの際には「ゴミ屋敷 片付け(住んでいる地域)」で検索し、できる限り近い住所に事務所を構える業者に依頼するのがおすすめです。
買取対応を目指す
業者の中には利用価値のある品や貴重品をその場で査定してくれるところもあります。さすがに生活ゴミに値段が付くことはありませんが、ゴミを片付けるついでに不用品の処分や模様替えも行いたい場合など多量の品物を回収してもらう予定がある場合は頭に入れておいて損はありません。
ゴミ屋敷を安く片付けてくれる業者の特徴
同じ清掃作業であっても、業者ごとに値段設定は異なるため、どこの業者に依頼するかも大切です。安く片付けてくれる業者にはどのような特徴があるのでしょうか。
支店を展開している
支店展開ができるほどに経営が安定しているという見方だけではなく、各地の現場で作業したノウハウを共有しあうことで作業を効率化し、結果として短時間・低価格で対応してくれる可能性があるという見方もできます。全国展開していればより良いでしょう。
料金の内訳を正確に掲載している
業者のホームページは単なる受付フォームではなく、活動実績や活動理念などを通してお客さんに自社を知ってもらい、安心してもらうための役割を担っています。そのため、信頼できる業者はサイトも見やすく明瞭な作りを徹底しています。中でもおおよその料金の内訳を掲載している業者は料金面でも誠実に対応してくれる可能性が高いです。
電話対応が丁寧
見積もり・相談の予約は電話・メールが主流ですが、余裕があれば電話で問い合わせるのがおすすめです。電話を取ったスタッフの対応で「社員教育が行き届いているか?=細かいところまで気を配って作業してくれるか?」「こちらの話をしっかりと聞いて判断してくれるか?」など業者自体の良し悪しを判断することもできるからです。
特にゴミ屋敷の片付けは自宅に作業スタッフを招き入れて行うため、安全に作業してもらうためにも信頼できない業者に依頼するのは避けるのが無難です。
相見積もりを行う
複数の業者から相見積もりを取り、より安く、よりサービス内容が豊富なほうを選ぶのが確実な方法です。業者によっては相見積もりの結果に合わせて値引きを行ってくれるところもありますが、相場から見てあまりに低い価格を提示してくる場合は作業内容は二の次でとりあえず契約を取ることだけを考えている悪徳業者の可能性もありますので、値段だけを見て即決しないよう注意が必要です。
まとめ
業者に依頼すれば確実かつ迅速に対応してもらえますが、時間と労力をかければご自身で安価に対処することはできます。
安価でゴミ屋敷を片付けたいと考えるのは当然ですが、それを追及するあまりにずさんな片付けになってしまうことがないように、部屋の状態に合わせてより確実に対処できる方法を選ぶようにしましょう。